ブラフマンの埋葬

ブラフマンの埋葬

ブラフマンの埋葬

【あらすじ】

夏のはじめのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。朝日はまだ弱々しく、オリーブ林の向こうの空には沈みきらない月が残っているような時刻で、僕以外に目を覚ました者は誰もいなかった…。心の奥に届く忘れられない物語。


生活臭を消し去ったような小説。
謎の生物ブラフマンとの出会いから喪失までを書いているのだけど肉体性の希薄な文章なので寂しさや悲しさはない。淡々としている。
こういうなにも文章の雰囲気だけで、何も残さない小説を文学作品というのかもしれない。

主人公の僕にただ一つ間違いが有るとすれば雑貨屋の娘を好きになったことだろう。