すべての愛がゆるされる島

ブクログでも書いてるけど、小説とかの感想も書くことにしたよ。(転載するだけだけど)

【あらすじ】

赤道直下に浮かぶ小さな島。そこでは、あらゆる愛が許され、結婚式を挙げることができる。――二人が、本当に愛し合っている限り。
常夏の楽園で結びつけられる、いくつもの、狂おしく痛ましい愛の物語。


杉井光ファンなのでブコフ100円で見つけてすかさず買ってしまいました。(新品で買うお金はないよ!)メディアワークスから出てるだけあって今までの作品とは一風変わってそうな雰囲気。

お互いの間の愛の存在証明、不在証明を巡る話なのですが、、杉井光ということもあり、ミステリじみた要素もありました。いわゆる叙述トリックを使ってるのですが、3重のトリックになっていてなかなか面白かったです。読み直すと面白いタイプの叙述トリックですね。
しかし、ミステリ的な要素の登場によって、最初思っていた愛を巡る物語から、ずれてしまった為(意図的にずらした)消化不良を感じたのも事実です。
愛というのが何なのか僕にはわからない、傷つけ、傷つけられ、それでも一緒にいる覚悟でしょうか。
杉井光の書く今までのラノベとは少し違うかなという感じ、ラノベと文学の中間みたいなところにある小説だと思います。
杉井光は例え話が上手いね!
文章から少し村上春樹っぽさを感じたり感じなかったり・・・

追記 文章から村上春樹っぽさを感じるのは当然で、杉井光は以前住んでいた家では小説をノルウェイの森しか持ってなくてそのせいでノルウェイの森を何度も読んでいるので、好きだったミステリー以外からだと村上春樹からぐらいしか影響を受けてないと冗談なのか本当なのかわからないテンションでツイッターで呟いていました。